フィクショナル・フレンズ
部活帰りは ときどきふたり
すぐそばの海 自転車で行く
夕日に染まる 波を見つめて
たわいないこと 話し続けた
幼いころは 下の名前で
呼び合いながら 遊んでたよね
ともだちに そう 冷やかされても
あなた笑って 気にしなかった
幼馴染みの 延長線で
近すぎた 関係が 足踏みしてる
制服抜いで デートしたいな
その想い 少しずつ 強くなってく
あとひと月で 転校するの
わたしは違う 街の子になる
伝えたいこと 言葉にしたい
うつむきながら あなたを見てる
新しい ものがたり
始まりを 探しているの
あなたといると 冗談ばかり
口にしていた わたしが嫌い
潮風がふと 髪を撫でてく
時間が少し 止まったみたい
幼い頃は 無邪気だったね
結婚の 約束も たくさんしたよ
たぶんあなたは 忘れてるかな
一度だけ おとなびて キスをしたこと
あとひと月で 転校だね…と
あなたはポツリ そう言ったまま
海を見ている 心が見える
わたしはそっと からだを寄せる
雲に隠れて ぼんやりしてた
わたしの光 あなたに届け
たとえ居場所が 離れていても
同じ想いで つながりたくて
いつもと違う 静かなあなた
きょうの景色を 忘れないから
新しい ものがたり
始まりの 予感がするの